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「進化する技術」を支え 情熱を注ぐ 三次元測量のprofessional 「進化する技術」を支え 情熱を注ぐ 三次元測量のprofessional

測量

本社情報技術部勤務「進化する技術」を支え 情熱を注ぐ 三次元測量のprofessional

1992年入社

好きな言葉:PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ。(ロベルト・バッジョ)

1992年入社 / 好きな言葉:PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ。(ロベルト・バッジョ)

ナカノ人生ハイライト

まえがき

測量のルーツ...。
日本で最初に地図を完成させた伊能忠敬。
当時の測量技術と持ち合わせていた天文学知識で、正確な測量をしたと言われている。
「伊能図」と呼ばれるその地図は、伊能忠敬の『行動力とこだわり』から完成したとも言えるだろう。

測量技術は時代の流れと共に進化し、
当社もそれに対応すべく最新技術の習得・研究開発に積極的に取り組んでいる。
伊能忠敬が実際に歩いて測量し、完成した手書きの紙の地図。
今や様々な3D計測機器による計測が可能で、取得した点群データにより地形や構造物を
立体的にデータ化することが可能になった。

「進化する技術」を支える情熱
今回は、当社の最新測量技術「三次元測量」を支える、
仕事に対し、情熱と冷静さ・知識と経験を併せ持った『行動力のあるこだわりの技術者』を紹介しよう。

経歴、歴史

恥ずかしがりやな幼少期を過ごし、
学生時代はサッカー少年として逞しく成長していった彼は1992年ナカノアイシステムと出会う。
測量とは何か、そしてどんな仕事をするのかもわからないままこの業界に飛び込み、
様々な経験をしながら技術や知識をどんどん吸収していく。
また、持ち前の行動力で資格取得や新しいことに果敢に挑戦した。

携わる作業には誰よりもプライドを持ち、より良いものを創るという熱い思いを持つ技術者として躍進していった。
当社の成長に伴い彼の知識や技術も大きく進化を遂げていく。

経歴
1992年4月に入社。上越支社、本社、南魚沼支店を経て現在は本社情報技術部部長代理となり
自分には厳しく、人には優しくを心がけ勤続30年を迎えた。
取得資格は測量士、一級水路測量技術(港湾)、補償業務管理士(土地調査・事業損失)と
多岐にわたり、業務として道路台帳、下水道台帳、基準点測量、路線測量、GNSS測量、深浅測量、
水路測量、用地測量、地上レーザ計測、水中三次元計測、MMSレーザ計測、UAVレーザ計測、
民間プラント計測などの三次元測量に携わり、また三次元関連の数々のプロジェクトにも主動的に参加している。

三次元測量への関わり

近年、新たな手法としてその存在感を強めている三次元測量。
簡単に言えば、従来では「点と線」だった地形データが「面」として見えるようになり、
地形の詳細を直観的に把握できるようになるという技術だ。
従来の測量では、光波測距儀を使って1点1点測量した「点」
を繋ぎ合わせてデータを作成していた。
三次元測量の場合は単なる点の繋ぎ合わせではなく、面的な三次元としての点群座標を取得し
対象物を立体的にデータ化することが可能となった。
従来の測量と比較してメリットが多いため、
今後も三次元測量の需要・ニーズが高まっていくことは想像に難くないと言えるだろう。

まだ三次元測量という言葉がない世の中で、少しずつ話題になっていたレーザスキャナ。
最新の技術をいち早く、測量に取り入れるため当社にも地上レーザの導入が必要では、と声をあげた。
精度を重んじる測量の世界で、まだ測量技術として確立されていない地上レーザを測量に使用することには
社内でも疑問の声が多かった。その声に対し、必ず来る三次元データの時代に備えてまず自分達で良さ・悪さを理解し、
知識と技術を高めておくことが必要であると説得した。
その結果時代に乗り遅れることなく地上レーザを導入することができた。
「我社の良いところは、社員一人一人にファーストペンギンになるチャンスが与えられているところ。
わずか1ヶ月でも先にやることが重要であり、早い決断をしてほんの少しでも時代の先端にいることは絶対に意味のあること。」
と彼は言う。
新たな商品とするため、日々進化する技術や設備の利用に向き合い、自社でテスト計測を繰り返し
測量分野で活用できる知識と技術を高めていった。
そして、お客様の所へ伺い数多くの説明会を開催することで、少しずつ地上レーザによる測量が定着していった。
地上レーザ導入をきっかけに、様々な3D計測機器を取り入れたことで測量の手法が増え、
地上レーザ、MMS、UAVレーザ、ウェアラブル型レーザなどを組み合わせて効率的な計測も可能になった。
そして顧客の幅も広がり、今まで経験のない領域、民間を対象とするプラント計測業務の参入も実現した。

これらの取り組みを主動してきた彼は続けてこう話す。
「今まで培ってきた測量技術や知識は、三次元計測や三次元データと組み合わせることで、新たな領域においても強力な武器となり、 私達だからこそ提案できることがある。そして他社にはない、オンリーワンの価値となっている。」
技術者として業務に関わり、測量の域を超えた新しい業務で未来の仕事になり得ると感じているという。
今後世の中のデジタル化がさらに進み、三次元データが主流となり自然と浸透していくだろう。

人柄

彼はどんな仕事でも一切妥協しない。
たとえ困難な仕事でも、豊富な知識と経験を生かして乗り越えていく。

仕事への向き合い方について、彼はこう話してくれた。
「測量には規程が定められており、その規程どおりに丁寧な仕事をすれば、ミリ単位の安定した精度が確保できるようになっている。
我社は測量会社だから精度や品質は担保すべき項目であるが、その先にあるお客様の真のニーズを満たすことこそが、私たちに求められていると考えている。
測量は単なる手段でしかなく、その先にあるお客様の真のニーズを満たすため、測量という枠に囚われず、さらに良いものを提供しなければいけないという責任を持って仕事に臨んでいる。」
その仕事に対する情熱やこだわりは周囲にも伝わるほど。『鉄人』『頼れる男』と彼を評価する人もいる。

部下に対する思いも強い。
普段は気さくでよく笑い、たまにお茶目な面も見せる。
聞かれたことには丁寧に答えてくれる優しい上司。
「部下には温かく親身になって接することを心掛けているが、悪い空気を生む発言があった時は叱ることもある。状況が悪かったとしても、常に前向きであるべきだと思っているから。」
仕事の情熱とその性格が、周りの空気を良い方向に変えることも多い。
彼の『頼れる男』の印象は、ここからきているのかもしれない。

あとがき

現在の測量は、「技術の進歩が速く、新しいことに挑戦しやすい」と彼は話す。
GISや3D空間情報など業務内容は高度で複雑になったが、それによってそれぞれの専門知識を
持つ技術者が増え、ひとつの商品を協力して創り上げる楽しさがある。
また、時代の変化にも対応しやすく、三次元都市モデルを始めとした三次元空間データを活用したメタバースなど、
かつての測量では思いつかなかった新たなビジネスを創造していくことも測量の面白さのひとつであり、
そして何より新しいことに挑戦できる自由な環境とそれを評価してくださるお客様に出会えることが1番の喜びだと感じている。

測量に30年携わり、経験を積み重ね、常にその時代の新しい測量と向き合ってきた彼だからこそわかる
測量の楽しさと面白さ。

ナカノアイシステムが発展しつづけるために必要なことは何かを聞いた。
「普段から色々なことを考え、常に自問自答を繰り返すことが重要。
『求められた物を作る姿勢』から『お客様の視点に立って、本当に必要なものは何かを一緒に考える姿勢』
に転換することが必要だと考えています。」

そう語る彼の表情は明るく、これからも『行動力のあるこだわりの技術者』として挑戦し続けるだろう。

100年企業に向けて

「NAISなヒト」からのメッセージ

私たちは今まで最先端の技術を導入し商品に落とし込んでいくというアプローチが主流でした。
しかし、これからは、お客様や社会の課題に対して、これまで培ってきた測量の技術を活用し、ソリューションとしての新しい価値を提供することも、私たちに求められていると考えています。
ナカノアイシステムは、これからも技術力と創造力を磨き、新しい測量の未来づくりに取り組んでまいります。